コメントをいただきました。
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こんにちは。下川さん。張本選手と伊藤選手が立て続けに中国選手を倒しメディアでも大きな話題になっています。中国選手についてですが彼らが負ける時必ずといっていいほどバックを崩されると負ける事が多いと感じています。また今まで中国選手と対戦し勝利した丹羽、松平、張本、伊藤選手らの共通点をあげるとバック、フォアがコンパクトなスイングで前陣で高速卓球が得意選手達です。 
中国選手達でさえも自分達以上に早く振り回される事が苦手なのでしょうか。 
個人的な意見として彼らのフォアに貼ってある粘着ラバーというのは大きなフォームで振らなくていけないために張本、伊藤両選手らのような高速卓球を前にするとフォアに遅れが生じるではないかと見ています。 
下川さんは張本選手、伊藤選手の試合をどう見ましたか?
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質問ありがとうございます。



まずは張本選手、おめでとうございます!


結論から言うと、質問者さんと同じようにスピードで相手を詰めることが出来たからの勝利だと思います。

で、それを裏付ける資料として、自作のこの図が役立つと思います。

Xia論法New




















これはラリーの概念図です。

これは相手からボールを打たれた場合ですが、逆にしても使えます。

相手が打ってきた

認識→どこにどんなボールが来てるか

判断→そのボールに対してフォアで打つのか、バックで打つのか、ドライブするのか

動作→実際の動きやスイング

自分が打つ→自分の打球感覚をラケットで再現する


要はパワーで勝る相手をスピードで上回って勝ったということですね。

これは中国選手対張本選手の時にだけ起こることではなく、一般の我々の試合でもよく起きますよね。

一般選手に前陣での振り回し小中学生が勝っているのはよく見る光景です。


では、実際に張本選手はそれをどう実現しているのか?

①バックハンドを多用する
②台上が上手い(サーブも)

基本的には、この2つかと思います。

まず、バックハンドを多用するということですが、張本選手はバックハンドをどれくらいの割合で使っているのか、張選手との試合のハイライトを見て数えました。(ハイライトなので正確ではないです)

バック152回
フォア91回

ラリーの5分の3はバックハンドで処理をしています。

バックハンドは身体の前面で捉える打法なので、相手の時間を詰めやすい技術になります。

また卓球台の4分の3程度、カバーしても体勢が崩れにくいという利点があります。(練習のたまものですが)

逆に高いボールや、ちょっと打点が違ってしまった場合には途端に難しくなる技術ですが、フォアハンドとは基本的に反対の性質を持っていると考えてよいです。

フォアハンドは色々な打点で打つこともそこまで難しくはないですが、身体の前面で捉えることだけは難しいです。基本的にはボールを引き込まなければ打つことは難しいです。

そのため、色々な球種を出したり(カーブ、シュート、ループ・・・)するのはバックに比べ、簡単ですが、決定打以外の部分ではバックでの技術がやりやすいと思います。

また。フォアハンドで台の半分以上をカバーしようとすると動作も大きくなるため、卓球台のスペースを空けがちになります。そうすると、バックでそこを突かれると、どんどん時間的に追いつめられるということが起きて不利になるという訳ですね。


フォアハンド主戦の選手がその状況をカバーしようと思った時には、なるべく「強い」球を打ち、相手の打球感覚に負担をかけて、ボールを止めさせるしかないかなと思います。



次に、台上が上手いということに関してですが

これもバックハンドでかなりレシーブしており、そこから繰り出されるチキータとストップで中国選手に遅れが発生しています。

基本的にチキータに対しては何とか対応できていますが、ストップに対しては後手後手になり、守備をさせられるところからラリーがスタートしているシーンが多くあったように思いました。

また、馬龍戦ではショートサーブがかなり効いているように見えましたし、張継科戦ではロングサーブを積極的に出し、相手のチキータを封じる作戦に出たようにも感じました。


ですので


最後にざっとまとめると、


バックハンドが凄い上手で、レシーブ&ラリー共に多用している。そこで相手の時間を奪う。

ラリーの入り口で勝っているため、優勢にラリーを進めることが出来る。

というのが自分的な考察です。


で、こういった自分よりスピードがあるが、パワーではコチラに分がある場合は

「相手にボールを起こさせて、上からブロック&カウンターを取っていく」

そんな戦術が有効かと思います。

なので、今後の試合では中国がそういう風に試合を運んでくるのかが見ものかなと。

ラリーの入り口を遅くして、パワーボールをがっつり打ち込んでくる。

ペンドラ的な戦い方をするんじゃないかなぁとヒッソリと思っておきます。