12月くらい、北信越地方行脚の際

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WRMレビュワーのぬりかべさん、そして周辺の中学校を集めていただき講習会を実施しました。

メールでその後の経過報告をいただきました。
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WRM下川様
 
 先日の講習会ではたいへんお世話になりました。その後、選手たちの様子に大きく変化が見られたので、報告させていただきます。
 
 まず、もともとK中学校(私の勤務校)は「サーブが良い」という評価を周囲のチームからいただいていましたが、講習会で教わった「コースや回転を分かりにくくする工夫」と取り入れたところ、さらにサーブが効くようになりました。実際、1~2月に練習試合を行った学校の指導者は、口をそろえて「K中学校とはサーブレシーブで差がついてしまった」と感想を述べていました。高校受験後の3年生(県準優勝メンバー)が練習に来た時も、「サーブが全然読めなくなった」と感想を述べていました。選手の中には、回転の変化が相手に通用しないときには「コースを読ませないことを第一にしよう」と考え、コースで相手を崩せるようになった者もいます。また、サーブだけでなく「まねっこ練習」も大きな効果がありました。K中学校には3名ほど「1コースの練習にはめっぽう強いが、試合になるとボールを全く返せない」という選手がいましたが、彼らは「真似っこ練習」を通して視覚情報と体の動きが連動するようになり、試合での返球率が大幅に上がりました。そのうち2名は12月まで1勝もできなかったのですが、1月から3月までの間に3つの大会(個人戦)でそれぞれ8勝と6勝を挙げ、さらにそのうち一人は団体のレギュラーとして定着し、一昨日の試合では県ベスト8のチームのレギュラーとフルセットジュースに持ち込むまでになりました。最近、彼らは大会の前になると必ず真似っこ練習を取り入れるようになりました。
 一緒に講習会に参加したM中学校は、K中学校よりもさらに大きな変化があったようです。サーブの技術がK中学校と同様に向上したのはもちろんですが、サーブ力の向上に伴って自信が付き、「自分たちは勝てるんだ」という気持ちで試合に臨めているようです。顧問の先生も「あの子たちにとって、技術もそうだけど『自分たちも強くなれるんだ』ということを学べたのが大きい」とおっしゃっていました。M中学校は団体では男女とも新人戦では市大会(はじめの大会)を突破できていなかったのですが、先日の大会では男子団体で県9位のチームとラストにもつれ込む接戦を演じ、私に「先生、俺らいいとこまでいったんだよ!」と報告してくれました。一昨日も彼らと大会で会いましたが、チームの雰囲気が明るくなり、ベンチの応援の声も今まで以上に大きくなったように思いました。また、彼らは「こんなモーションをつけたらこうなりました」「ここに当てるとこんな回転になりますね」と、下川さんに教えていただいたこと以外にも自分たちで工夫したことを私に語ってくれました。考えるヒントをもらい、サーブに自信を持ったことで、自分たちで色々と工夫できるようになったようです。
 
 卓球がある程度上達すると、選手の多くは「より速いボール」「より回転のかかったボール」「より厳しいコースを突いたボール」を打つことに熱心になりますが、それと同じぐらい「相手のボールを予測する」「相手に自分のボールを予想させない」ことが大切である、と彼らは学んでくれたのではないかと思います。自分たちでも色々と工夫しているところを見ると、考えて卓球をすることの楽しさに気づいたのかもしれません。夏の中体連に向けてまだまだ彼らが成長してくれそうで、実に楽しみです。(上記の部分は、ブログ等で使っていただいて全く問題ありません)
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非常に嬉しいです!それ以外にないっす。

サーブに関してはDVDで商品として販売しているので公開は出来ませんが

「真似っこ練習」はこれです。




正直、自分が講習会を「はいー」「これこうだから必要だよー」「これも必要だよー」とその場だけ練習しても多分、大きな効果は得られないと思います。

もちろん限られた時間で大きい効果を得てもらうためのものというものも絶対に必要なので、そういう講習(サーブとか)もします。

ただ、今回の結果は先生たちの継続していただいた努力以外にないと思っています。

特にM中学校の先生は「卓球未経験」で感覚DVDやXia論法DVDを見てもらって、講習会のことも継続してということで「正しい知識を入れて情熱さえあれば教え上手になる」ということを実践&体現していただいたので感謝以外に何もありません。


自分が今までまとめた知識にも自信がつきましたし、あとは「どう伝えるか」「どれだけ自分が伝える活動が出来るのか」このフェーズに入ってると思います。


やべぇ!この出来事めっちゃ嬉しい!ようやくスタートラインに立ったのかな・・・


一応、ぬりかべさんのDVDレビューも掲載させていただきます。
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1.ざくっとレビュー
 サーブに関する思考力を高め、今持っているサーブをより高めるヒントがたくさん詰まった、指導者向きDVD。

2.内容
内容は、次の6部構成になっています。
  ①はじめに
  ②相手に効くサーブとは
  ③コースがわかりづらいサーブを出す方法
  ④回転がわかりづらいサーブを出す方法
  ⑤速いサーブを出す方法
  ⑥まとめ
  ⑦おわりに
 基本的に、①~⑦は解説の部分が中心となっており、動画は少なめになっています。
 ①では、効くサーブを持っていることが試合にどのような影響をもたらすかということが丁寧に説明されています。自分のチームの選手に「良いサーブを持っているとなぜ有利なのか?」と聞くと、
 ○直接点になりやすい(サービスエース)
 ○返球のコースが読めるので、3球目攻撃などにつなげやすく、主導権を握りやすい
という答えが返ってきましたが、このDVDではさらに+αの部分まで解説されていました。私にとってはこの+αの部分に共感する部分が多くありました。
 
 ②では「試合でどのようなサーブが効くのか」ということに関して、3つの条件とその優先順位が解説されています。ネタバレになるといけないので詳しくは書きませんが、この優先順位に関しては自分の考えと異なるのですが、「確かにそうだ!」と大いに納得できました。「目からウロコ」とは、まさにこのことでしょうか。個人的には、この部分が最も勉強になりました。
 
 ③④⑤に関しては、②で解説された3つの条件を満たすサーブをどのように出せばいいのか、ということが解説されています。実際の出し方が動画(スローモーション付き)で説明されており、具体的にどのようにすればいいのか、というイメージを持ちやすくなっています。また、③④⑤のサーブに関して上手な選手も紹介されており、「だから水谷選手のサーブは効くんだな」ということもわかり、この知識のある状態で試合を観ると、試合観戦がより楽しくなるように思います。
 ⑥では、効くサーブの条件について再度説明されています。①~⑤をきちんと聞いていれば特に必要なところではありませんが、大事なところが凝縮されているので、時間のないときはこの⑥を選手に見せてから練習をさせても良いかと思います。

3.選手の様子
 先日の休日練習においてこのDVDの内容をもとに「効くサーブ」について解説を行い、その後サーブ練習を行いました。
 自分のチームの選手は比較的よく考えてサーブ練習を行う方だと思いますが、この日の練習はいつも以上に考えてサーブ練習をしていたように思います。具体的には
 ○いつもはミスを怖がってフェイクモーションを使わない選手も、積極的に使うようになった。
 ○構える前に体の向きやバックスイングを確認してからサーブを出していた。
 ○いつも以上に選手同士で「今の何回転に見えた?」と聞きあっていた。
 ○普段教えていないサーブを自分で工夫して出していた。
という姿が見られました。その休日練習以降も、選手同士で「今の何回転に見える?」「どっちに出すように見える?」と話し合う姿が多くみられ、解説の前と後では明らかに『考える』時間やその質が変わっています。
 また、その練習ではいつもよりもさらに高いモチベーションでサーブ練習に取り組んでいたように思います。具体的には
 ○選手の方から「サーブ練習の時間を長くして良いですか?」と聞いてきた。
 ○休憩時間にも意見交換をしながらサーブ練習を行っていた。
という姿が見られました。やはり、「何のために」「どのようにすれば」ということがわかると、選手のやる気は向上しますね。

4.指導者の視点から
 サーブの技術を紹介するDVDはいくつかありますが、このDVDのように効くサーブの概念を解説したものは無かったように思います。新しいサーブの動画が入っているわけではないので、正直なところあまり選手受けする内容ではないと思います。ただし、言い換えれば今持っているサーブ技術を応用すればできることが多く紹介されているため、指導者が理解したうえで選手に伝えることができれば、明日からでも実戦で使えるような、即効性のある内容かと思います。
 また「どのようにすればいいか」という方法だけでなく、「なぜ効くのか」「なぜ必要なのか」という理由の部分もきちんと解説されているので、そのサーブの必要性を選手に理解させやすくなっています。「選手の様子」でも触れましたが、やる気のある選手は必要性を理解させれば高いモチベーションで練習に臨めるので、ここもかなり重要な部分かと思います。
 このDVDは「試合で効くサーブ」が説明されていますが、この内容をレシーブ側から読み解くと、「なぜこのサーブが取れないのか」ということも良くわかります。私は③④⑤の内容をもとに「レシーブ時の注意点」を選手に指導しましたが、昨年・一昨年の生徒と比べてレシーブの返球率は高いように思います。
 最後に、このDVDによって得られる恩恵をもう一つ。それは「セット間のアドバイスがしやすくなる」ということ。自分はセット間のアドバイスを「サーブレシーブをどうするか」ということを中心に行っていますが、DVDの内容が頭に入っていると「このサーブをどうすればさらに効くのか」「なぜこのサーブが取れていないのか」ということが明確になるので、より効果的なアドバイスができるようになります。

5.総評
 先述したとおり、選手よりは指導者向きのDVDかと思います。サーブに関する知識がある程度無いと実践の難しい内容なので、「卓球未経験で顧問になりたて」という指導者には向かないかもしれません。卓球経験者か未経験でも何年か指導歴のある指導者ならば十分理解できる内容かと思います。選手であれば、思考力が高めの中~高生にも良いかもしれません。
 「即効性がある」「自分でいろいろと工夫できる」「セット間のアドバイスがしやすくなる」ことを考慮すると、9点をつけて良い内容かと思います。コストパフォーマンスを考えれば、9.5点ぐらいつけて良いのではないでしょうか。

6.その他
 DVDを初めて見たときは「あっ」という間に時間が過ぎ、「このDVDは短めなんかな?」と思ったら1時間経っていました(自分は30分ぐらいに感じたのですが…)。それほどに引き込まれる内容でした。値段も驚くほど安く、コストパフォーマンスは抜群ですね。いいサーブを持っている選手がこのDVD視れば、そのサーブをさらに効くサーブに高めることができるので、サーブに関するDVDの価値をさらに高める内容と言っていいかもしれません。
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